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平成20年経済建設委員会 開催日: 2008-12-03
平成20年教育警務委員会 開催日: 2008-12-03

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  1. 富山県議会 2008-12-03
    平成20年教育警務委員会 開催日: 2008-12-03


    取得元: 富山県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1  1 閉会中継続審査事件について   (1) 説明事項    東野教育長斉藤警察本部長佐藤警務部長    ・12月定例会付議予定案件について   (2) 質疑・応答 渡辺委員長 12月定例会付議予定案件内容につきましては、定例会付託委員会十分審査お願いすることになりますが、今ほどの説明において内容の確認や計数等に特に御不審の点がありましたら御発言願います。──ないようでありますので、以上で12月定例会付議予定案件説明を終わります。   (3) 報告事項    林教育企画課長    ・教育委員会の事務の点検及び評価結果報告書につい     て    藤縄県立学校課長    ・「グーグルマップ」の利用に伴う生徒個人情報の意     図しない公開について    ・平成20年度県立高校における教育課程実施状況     に関する調査について    ・「新高校の骨格(素案)に関する地域説明会の開催     結果について」及び「前期計画における再編統合後     の新高校の骨格(素案)に対する意見募集実施結     果」について    小出小中学校課長
       ・平成19年度児童生徒問題行動等生徒指導上の諸     問題に関する調査結果(県内公立学校分)の概要    奥井生活安全部長    ・年末における犯罪抑止対策の強化について    ・冬山警備実施について    川辺交通部長    ・年末の交通安全県民運動実施について   (4) 質疑・応答 2 渡辺委員長 報告事項に関する質疑及び所管行政一般についての質問に入ります。   質疑質問はありませんか。 3 横山委員 おはようございます。通告もしてありますので、よろしくお願いします。時間が経過していますので、早速質問に入らさせていただきます。  今ほども御報告があったのですが、中学生の暴力行為につきましては、338件ということで、非常に急増しているのではないかなと思います。小学校高校のほうは多少減少しているように思うのですが、なぜ中学校だけ2.4倍という非常に大きな数字になっているのか、その原因についてどのように考えておられるのか、まずお伺いしたいと思います。 4 小出小中学校課長 御答弁申し上げます。  先ほども御説明させていただきましたが、平成19年度の暴力行為の件数でございますが、特に中学校で338件と前年度比で199件の増ということでございまして、小中高を合わせた1,000人当たりの発生率も3.8件と、1.6件の増となっております。中学校で大きく増加しているということにつきまして、大変深刻に受けとめているところでございます。  中学校におけます暴力行為の具体的な内容といたしましては、市町村教育委員会からの報告によりますと、他の生徒と接触した生徒が、押されたと勘違いをいたしまして、理由も聞かずに殴りかかるといった例、それから、教員が注意した際に、生徒が次第に興奮いたしまして、暴力行為に及ぶといった例、そして、自分の思うとおりにいかないことに腹を立てた生徒窓ガラスや友人の作品などを破壊するといった事例などが報告されております。  中学校暴力行為が増加した背景でございますが、まず、家庭教育力が低下いたしまして、生徒に我慢する力や規範意識が身についておらず、やっていいことと悪いことが区別できないといった例がふえていること。そしてまた、生徒コミュニケーション能力が低下していることに加えまして、教員など他人の話や注意を聞こうとするといった素地ができていないことから、物事の解決に当たって暴力に訴えがちになること。そしてまた、人間関係をうまく築くことができないことから、不満をため込んで、それを上手に解消する方法が身についていないといったことなどが複合的に絡み合っているものと考えております。  加えまして、私どもの追跡調査によりますと、19年度の特徴といたしましては、特定学校の限られた生徒が繰り返し暴力行為を行ったということ。それからまた、これらの生徒に対して、いけないことはいけないというふうに毅然とした態度で指導を行った教員が、生徒から暴力を受けるケースが大きくふえていることなどが考えられているところでございます。 5 横山委員 聞きますと、なかなか大変だなと。今のお話だと、特定学校特定の子が集中してということで、この数字が素直に県全体をあらわしているのかどうかとなると、ちょっと違うのかなという感じもいたしました。  すべての中学校スクールカウンセラーが配置されています。スクールカウンセラーの方々は、非常に優秀で、一生懸命やっておられるんだということを普段聞くわけですが、そのような中で、すべての中学校におられるのに、暴力行為の件数がふえていくということは、このスクールカウンセラー個人それぞれの能力はあるけれども、全体のシステムとしてうまく機能していないんじゃないかなという気がします。もうちょっと機動的にスクールカウンセラーが機能するようにしっかりやるべきだと思うんですが、どうですか。 6 小出小中学校課長 スクールカウンセラーにつきましては、昨年度から全公立中学校83校に配置させていただくとともに、今年度は新たに小学校へも20校に配置させていただいているところでございます。そしてまた、スクールカウンセラー未配置の小学校につきましては、近隣の小学校または校区の中学校スクールカウンセラー対応するということで進めさせていただいているわけでございます。  暴力行為に対してのスクールカウンセラーの機能でございますが、担任は予兆や前兆を発見したときに、暴力に至る前の早期の段階で対応いたしまして、スクールカウンセラー支援も得て、全校体制未然防止に当たるというのが理想と考えておりますが、現状では、いじめや不登校などの困難な事例にスクールカウンセラー対応するだけで手いっぱいというようなこともございまして、すべての生徒に時間を割くことができないといった状況もございます。そのような中で、直接生徒とかかわる教職員に対して、スクールカウンセラー支援していただいたり、助言をいただいたりして、より多くの問題を抱える生徒対応していただいているところでございます。  また、御指摘暴力行為対応につきましてですが、スクールカウンセラーは問題を起こした児童生徒に対する面接といったこともいたしておりますし、それから被害に遭った児童生徒に対する心のケアといったものにも対応しております。また、問題解決に取り組むケース会議に参加をいただきまして、助言や支援をいただきますし、保護者へのカウンセリングといったこともしていただいているわけでございまして、そのような中で、主に心理的な支援を行っております。  非行や暴力行為などの直接的な対応教職員が行い、状況によってはPTA、そして警察児童相談所等相談機関と連携いたしまして、組織的に対応していかなければならないと考えているところでございます。 7 横山委員 課長、私が思っていたスクールカウンセラーイメージとちょっと違っておりまして、各学校に1人配置されているわけではないと。3つの学校を受け持つとか、日によって交代でやるとか、いろいろあると思うんですが……。スクールカウンセラーの方々は、特定学校特定子どもたちといいますか、何回も連続で暴力行為が起きているような学校に張りついて、ほかのそんなに乱れていない学校は、ほかの方が担当されるとか、何かそういうことはできないんですか。 8 小出小中学校課長 御答弁申し上げます。  先ほども御答弁申し上げましたが、スクールカウンセラーは週に1回で、中学校におきましては、4時間または8時間というような時間数でございまして、時間数に限界があるということでございます。また、年間の回数も30回ということで限界があるわけでございます。  委員指摘のように、そういう非常に問題を抱えた学校に対する対応ということで、スーパーバイザーといった制度もあるわけでございますが、なかなか学校へうまく適時に行くことができていないというような状況がございます。  教育委員会では、そのほかの事業といたしまして、生徒育成サポート事業というようなものもございますので、警察補導員OBの方ですとか、そういった方たちに学校のほうへ行っていただきまして、生徒が置かれた家庭環境などに働きかけるようなスクールソーシャルワーカーとともに支援を行っているところでございます。 9 横山委員 今のお話だと週1日ということですが、私が聞いたのは、ほかから来て応援できるんでしたら、1人のカウンセラーの方が、例えば3つの学校があったら満遍なくやるんじゃなくて、そういった学校で、もう全部集中的に、あるいは10、10、80くらいの割合で集中的に行かれるとかね、そういったことはできないのですか。 10 小出小中学校課長 お答え申し上げます。  現在におきましては、先ほど申しましたように各中学校のほうに配置しているわけでございますが、それに加えまして緊急支援ということで、学校のほうから特に必要だという場合には、別にスクールカウンセラーの方を派遣するというような仕組みにさせていただいております。例えば高波などで子どもたち大変心に被害を負ったというようなときには、要請をいただいて、そういうような制度で派遣しているところでございます。 11 横山委員 私は、やはり取りかかりが大事だと思うんですよね。小さな芽のうちに摘めば、それほど大きな問題にならないと。これはどなたもみんな、そうだなと御理解いただけると思います。早く察知していただいて、小さな芽のうちに手当てをするというのが非常に大切だと思います。学校側も自分の学校が騒ぎになるのは何とかなんていうような時代ではもうないと思いますので、ぜひそのようにお願いしたいと思います。  先ほど、原因について家庭教育力が落ちているということを言われました。もちろん生徒コミュニケーション力とか、ほかの要因もあるのでしょうけれども、私はやはり家庭教育力が本当に落ちてきて、地に落ちたなという気もするわけです。PTAでそういうことに対して一生懸命何かしようということで、講演会なり、あるいは懇談会なり、いろんな話し合いの場とか、そういうものを幾ら設けても、来られる方は、きちんとしておられる親で、本当に来ていただきたい方は来られないんですよ。  広報などもつくりながら、そういう方も見てくれたらいいなというような淡い期待で……。一生懸命読んでくれるのは、大体あんまり問題のない方なので、出さなくてもいいんじゃないかという話もありますが、実際には本当にPTAの方々は、ひょっとして目にとまればというような思いでやっています。何とかしてそういう人たちに来ていただいて話を聞いていただけないものか、懇談会に参加していただけないものかということを思うのですが、PTAは任意の参加でございますので、強制して来いとかということはできないと思うんですよね。  それで、学校側は呼ぶことができるのではないかと思いますので、学期に1回あるいは年に1回とか2回とか、そういう親を呼んで、そういう場をつくっていただくことはできないものなんでしょうか。 12 小出小中学校課長 お答え申し上げます。  委員指摘のように、それぞれの学校PTAにおかれましては、児童生徒の理解を深めたり、家庭教育力の向上を目指しまして、講演会学級懇談会などを、平日でしたら夜間ですとか、休日の授業参観の後といったように集まりやすいような工夫をして取り組んでいただいているわけでございますが、参加が任意ということでございまして、特に聞いていただきたい保護者の方になかなか出席していただけないというふうに聞いているところでございます。  また、学校のほうでは、PTAの方の協力も得まして、夜間に教員地域の公民館や公共施設へ出向いて、保護者皆さん地域の方と学校の課題、暴力行為への対応ですとか、それから家庭でのしつけといったような内容について話し合う機会を設けたり、また、学期末などに保護者の方に集まっていただきまして、学校の方針や家庭教育における保護者家庭へのお願いなどを伝えるような会合を行っている学校などもあるようでございます。  地域学校の実態に応じて取り組んでいただいておりますが、特に聞いていただきたい保護者の方になかなか参加していただけないというのが現状のようでございます。  県教育委員会といたしましては、毎年、小中高等学校の新しい1年生に対しまして、保護者向け生徒指導資料を作成いたしまして、各学校でほとんどの新入生が参加していただきます入学者説明会などで、活用していただくようにお願いをしているところでございます。  さらに、各学校では、入学式ですとか、学習発表会などは比較的多くの方に集まっていただきますので、そのような機会をとらえてお願いしたいことを伝えるなど、工夫していただいているところでございます。  特に聞いていただきたい保護者につきまして、学校のほうに集まっていただくということは大変難しい問題でございまして、各学校では問題行動にかかわる保護者学校に個別に来ていただきましたり、また、担任などが家庭訪問をしたりするなどして連絡をとりまして、時間をかけて信頼関係を築くことに粘り強く取り組んでいるところでございます。  いずれにいたしましても、学校家庭地域が一体となって子どもを見守り、育てていくような体制を築いていくことが大切であるというふうに考えております。 13 横山委員 どうもありがとうございました。  今度は県警のほうにお聞きするんですが、別に中学校暴力行為ばかりではないんですが、非行少年がふえてきているというような報道がありまして、県警県万引防止対策協議会小売業者と連携して少年万引き防止対策を強化するという報道を見ました。  また、各警察署は、これも万引きなどに対して連携してやっていこうということで管轄する地域県立学校児童生徒健全育成連絡制度を設けておられます。  県警が中心になり、学校側とそれから小売業者などと、これら三者による連携体制というのは、なお一層の効果があると思うんですが、いかがでしょうか。 14 奥井生活安全部長 今ほどの少年万引き防止についてお答えいたします。  昨年、県内で検挙補導されました非行少年は799人になります。これは、6年連続の減少となっております。本年につきましては、上半期でやや増加しておりましたが、10月末では632人であります。前年同期に比べまして、6人の減少となっております。  一方、万引きにつきましては7年連続して減少しておりましたが、ことしは10月末で250人であります。前年同期に比べまして、46人、率にしまして22.5%の増加に転じております。  このような実態を踏まえまして、警察では万引き未然防止と再非行防止を図るために、業界、それから教育委員会などの関係機関・団体と相互に連携いたしまして、諸対策に取り組んでいるところであります。  委員の御質問の中にありました富山県万引防止対策協議会につきましては、少年万引き防止健全育成を図るために、昭和57年に書店それからスーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの関係業界並びに県教育委員会PTAなどの機関・団体で結成されております。  県警察では、これまでも協議会を通じまして学校教育委員会に対しまして、万引き防止啓発リーフレットの作成そして配布、さらに万引き防止ポスターと標語の募集といった対策に取り組んできております。さらに、ことしはこれに加えまして、店舗対象万引き防止に関するアンケート実施し、平成17年にも同じようなアンケート実施しておりますので、その結果と対比しまして、今後の万引き防止対策に生かすこととしております。  具体的には、今回このように少年万引きが増加に転じた事態を受けまして、来る12月10日に協議会員皆さんの出席によります少年万引き防止対策緊急会議を開催しまして、今ほどの店舗対象アンケート結果を報告した上で、万引き発生時の対応要領、それから万引きをさせない環境づくり少年規範意識向上立ち直り支援方策等につきまして協議し、効果的な万引き防止対策を推進することとしておりまして、今後とも一層の連携強化を図ってまいりたいと考えております。 15 横山委員 ありがとうございました。  時間がありませんので、次に、通告しておりました大麻所持大麻草栽培について伺います。実は私、保護司をしておりまして、駅前で薬物乱用防止ティッシュペーパーなども一生懸命配ったりしていたのですけれども、自分自身もいま一つ、黒部の駅で配っても本当に何かあるのかなというイメージティッシュペーパーを配っていたということで、本当に真剣味がなくて申しわけなかったなというふうに思っております。  県内でも、庄川の河川敷で夫婦が大麻草を栽培しておったとか、それから金沢でも栽培、所持して逮捕されたとか……。最近はこちらではないですけれども、東京とかで大学生が随分、1つの大学だけではなくて、あちこちのたくさんの大学で栽培していたとか、あるいは売っていたとかいろんな事案が大きな事件となって報道されています。  最近非常に多発しているように思うんですが、その背景にはどのようなことがあると考えておられるのか、お伺いしたいと思います。 16 辰尾刑事部長 今ほど委員のほうから御指摘がありましたとおり、ことしの10月、庄川河川敷で、大麻草30本を栽培しておりました南砺市内のとび職とその妻を逮捕しました。そして、自宅から乾燥大麻約170グラムを押収しました。  また、全国的に見ますと、大相撲の力士あるいは大学のキャンパスで学生らが大麻の所持あるいは売買で逮捕、検挙されております。  また、県内では平成15年と16年に、それぞれ1名ずつでございますけれども、県外大学生大麻所持で逮捕しております。  このような大麻事件が多発しております背景ですが、インターネットの普及によりまして、ネット上のサイトに大麻の売買あるいは栽培方法の書き込みが後を絶ちません。インターネットで簡単に入手できるということが1つ目。それから2つ目には、海外旅行や留学で、大麻に接する機会がふえたということ。それから、最近流行しておりますレイブと呼ばれております野外音楽パーティー大麻汚染の新たな温床になっていることなどが挙げられます。  また、大麻を吸引する動機といたしましては、1つ目には吸引により気分が快活になるといった薬理作用、あるいは一度吸引しますとやめられないといった依存性があること。2つ目には、非常に不良っぽく見えて格好がいい、あるいは友人から誘われ興味本位で吸ったなどといった罪悪感の欠如、あるいはたばこや酒より害が少ないなどと誤解されている面があることなどが考えられます。  先ほど説明しました、逮捕しました南砺市の夫婦も、海外旅行興味本位大麻を吸引したところ、リラックスでき楽しい気分になった、あるいはどんな音楽もすばらしい音色に感じられたといった理由から、大麻に依存するようになりまして、海外から大麻の種子を持ち込みまして、自宅のプランターで栽培しておりました。それを河川敷に、ある程度の大きさになってから持っていって、そこで栽培していたというものであります。  また、平成16年に検挙しました県外大学生は、インターネット大麻を購入しておりまして、大麻が非常に身近な存在になり、簡単に入手できるようになったことなどが背景として考えられます。 17 横山委員 どうもありがとうございました。  テレビで見ていましたら、大麻を売っている外国人が、日本人はこれでいいのかというようなことを、それだけたくさん売っているというような話をしておりまして、私どももその認識を改めなければならんなと思っています。本当に今言われたように、危険性などについて私らも認識が甘いのかなという気がいたしました。  薬物乱用防止などの指導は、大学くらいで言ってもしようがないなという気がします。もう小学校くらいから、授業に取り入れるなり、指導をしていかなければならないと思うのですが、現状とその防止対策について、県警とそれから教育委員会に伺いたいと思います。 18 辰尾刑事部長 今ほどの御質問にお答えします。  本年10月末における全国の大麻事件検挙人員は2,152人で、過去最高の水準となっておりまして、中でも少年や20代が約7割を占めております。本県におきましては、10月末現在で昨年同様、大麻事件で6人を検挙しております。過去5年間の大麻事件の検挙を分析してみましても、少年あるいは20代が全国と同じ約7割を占めるなど、大麻が若者に浸透し、罪悪感が薄れていると認識しております。  警察では、薬物問題を治安の根幹としてとらえておりまして、次の2点について総合的な対策を推進しております。  その第1は、供給の遮断についてであります。薬物を水際で阻止し、密輸入や密売を行っている犯罪組織を壊滅するため、税関、入管あるいは海上保安庁等の水際関係機関とコントロールドデリバリー訓練や情報連絡会議を開催し、密輸入の摘発と薬物供給ルートの解明に努めているところであります。  その第2は、需要の根絶についてであります。大麻を乱用しますと興奮状態に陥り、暴力や挑発的な行為を行ったり、あるいは幻覚や妄想に襲われるようになるといった危険性も含んでいることから、一人ひとりが薬物乱用は許さないという規範意識が必要であると考えております。このため、自己栽培を含めた大麻の乱用者の取り締まりを強化するとともに、関係機関・団体と協力し、広報啓発活動を展開しているところであります。  とりわけ、少年につきましては、薬物の危険性、有害性を正しく認識させることが重要でありますことから、教育委員会学校等と連携し、昨年は小中高等学校52校に対しまして、56回の薬物乱用防止教室を開催しており、本年も小学校を含め37校で39回開催しているほか、薬物乱用防止広報車を活用しました広報啓発活動も推進しております。  また、乱用少年の早期発見、補導活動に努めているところでもあり、今後は県内の各大学と連携しながら、大学生を対象とした薬物乱用防止講習を開催することとしております。  いずれにいたしましても、警察としては引き続き薬物乱用のない社会の実現を目指し、関係機関等との連携を図りながら、密売組織や薬物乱用者の取り締まり、県警のホームページを活用した広報啓発活動の推進など、総合的な薬物対策を積極的に推進してまいる所存であります。 19 伊東スポーツ・保健課長 それでは、御答弁申し上げます。  今、県警本部のほうから大麻などの薬物の害につきまして、詳細な御答弁がございました。私ども教育委員会といたしましても、子どもたちの心身に大きな障害を起こしますことから、小学生のころから発達段階に応じた薬物乱用防止教育をしっかり実施していくことが大切であると考えております。  この観点から、小学校では善悪の判断などの規範意識や健康の基本知識を身につける重要な時期であることを踏まえて、学習指導要領の中にも入っておりますけれども、平成14年から主に5、6年生を対象に、保健の授業で薬物の心身への有害性、そしてまた、先ほどもありましたように一度使うと繰り返し使いたくなるという依存性があると、そういう薬物に対する基本知識とあわせて、薬物乱用は絶対にだめだということを中心に、教科書のみならず、副読本、ちょっと持ってきたんですけれども、学校で使っている教科書、小学校用、中学校用、高校用がございます。それから、副読本もどちらかといいますと、こういった絶対だめだとか、健康被害などについて、こういうもろもろの副読本等々を使いまして指導しているところでございます。  また、中学校高校でも、保健の授業のほか、特別活動などで、より発展的に薬物の使用を誘われた場合の対処について、とにかくきっぱり断れとか、薬物乱用が引き起こす社会問題、先ほどもございましたように幻覚であったり、妄想であるとか、そのような被害などもあるということについて指導しているところでございます。  さらに、これも先ほど御答弁の中にありましたように、児童生徒保護者を対象としまして、警察関係の方々、学校薬剤師の方々によります薬物乱用防止教室を開催いたしまして、大麻取締法などに基づく処罰の事例とか、密売の手口、誘惑の断り方、薬物依存の症例、そういったような専門的な観点からも御指導いただいているところでございます。  こうしたことによりまして、県内における児童生徒大麻による検挙者は今のところ出ておりません。ちなみに、薬物により検挙された中学生でございますけれども、これは主にシンナーでございます。平成10年の14人から19年の3人と、大幅に減少しているところでございます。文部科学省の調査でも、ほとんどの児童が薬物は絶対に使うべきではないと回答しております。  ただ最近、大麻などの乱用者が増加傾向にあることから、県教育委員会といたしましては、この10月に各学校や市町村の教育委員会に対しまして、薬物乱用防止教育の充実に努めるよう通知文を出して、改めて確認しているところでございます。  いずれにしましても、今後とも家庭地域警察、そういった関係機関、そして県庁内の関係部局と連携を密にしながら、児童生徒が絶対に薬物に手を出さないよう、引き続き薬物乱用防止教育に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 20 横山委員 どうもありがとうございました。  東京で大学生がつかまったら富山県出身だったということがないように、こちらでは事件がないんだろうけれども、どうなのかなということを非常に心配いたします。ただいまの御答弁をしっかり実施していただくよう、よろしくお願いします。終わります。 21 柴田(陽)委員 時間もあまりありませんし、本会議前の委員会ということで簡単に、答えていただける範囲で答えていただきたいと思います。  初めは、通告はしていないんですけれども、きょうの報告事項を聞きまして、ちょっと気になったことがあります。小中学校課長にお聞きしたいのですけれども、暴力行為やいじめの資料というのは毎年出していただいているのですが、この数字だけを見て、18年から19年は暴力行為が異常にふえたとか、毎年毎年の教育現場の実態を把握するわけですけれども、先ほどの答弁を聞いておりますと、例えば338件の中学校暴力行為の中でも、軽いものもあれば、いろいろあるじゃないですか。その中身の実態は、口頭で簡単にしか説明がなかったんですが、例えば、生徒間が150件で対教師が78件で対人が2件という……。私が気になるのは、校内暴力が対人とか生徒間ということは、いじめの中にも重複して入ってくるんじゃないかと思うんですね。この数字だけを見て、ことしは富山県はふえたとか減ったとかいうことは一概に言えないと思うんです。例えば教師の精神疾患の問題なども、こういうところから出ている部分もあると思うんですが。  これを今すぐ分析して結果報告してくれといっても、まず無理だと思うので、1点だけ。校内暴力で県教委のほうに傷害事例として上がっている、例えば押されたとか、そういう簡単なものではなくて、身体における傷害の報告がどれくらいこの数の中であるのか、わかる範囲でお願いします。 22 小出小中学校課長 御答弁申し上げます。  この調査からは、傷害につきましては把握されていないということでございます。 23 柴田(陽)委員 よく思うんですけれども、教育現場というのは聖域といいますか、なかなか踏み込めないところで、本当に外部に出るような傷害だったら警察関係になると思うんですが、やはりどこまで押さえるかということで、この校内暴力の数についても分析していただきまして、本当に暴力行為になるのかどうかということで、次にこの調査をされるときに、そういう資料があればいいんじゃないかと思うんです。  それと、いじめに関してなんですけれども、18年度から発生件数から認知件数に変わりまして、数字が異常に上がりましたよね。これは、認知件数というのは、私はこういうのでいじめられているという子どもたちからの申告だと思うんですよ。それとか、アンケート調査とかいろいろされての認知件数で、これだけ急激に83件から593件まで上がっていると思うのですが、どういうような調査をされて、認知件数がこれだけ上がったのかということも必要だと思うんですが、ちょっと気になったのが、この資料の最後になるんですけれども、いじめの1,238件を再調査した後、解消率が97.7%という異常な解消率の数字が出ているんですが、この数字を見た場合でも、例えば18年、19年の認知件数というのは本当に再調査したくらいで、簡単に97%も解消できるのかどうかと、ちょっと不思議に思ったものですから、この数字に関して説明していただきたい。 24 小出小中学校課長 御答弁申し上げます。  いじめにつきましての把握でございますが、今ほど委員指摘のように、アンケート調査、そしてまた子どもとの面談、教育相談というふうに学校のほうでは申しておりますけれども、個別面談のような形、そしてまた生活ノート、日記のようなものを教師のほうへ出していただいているわけですけれども、その中での把握、そしてまた家庭訪問──家庭訪問はいじめの把握の目的で行っているわけではございませんが、そういうような折に保護者のほうからの申し出といったようなことで、いじめを把握しているということでございます。  先ほどのいじめの解消率につきましては、そういうような調査の結果、解消ということでございますが、御指摘のように、解消率が100%になっていないということは、まだそういう問題があるということですので、学校のほうでは引き続き努力をしているということでございます。 25 柴田(陽)委員 ちょっと食い違うというのかな。別に私は解消率100%と言っているのではなくて、今の答弁だとアンケート調査とか教育調査とか生活ノート、家庭訪問の再調査をしたら97.7%が解消したと。では、その前のこの数字はどういう調査の数字なんですか。 26 小出小中学校課長 御答弁申し上げます。  いじめの調査につきましても、今と同じような調査でカウントされたものを報告していただいているところでございます。
    27 柴田(陽)委員 このことに関しては通告していないので、また改めてお聞きしたいと思います。  それで、今度は通告してあるんですけれども、この調査結果に見られるように、いじめ、不登校、そして校内暴力ということで、私どもはこの間ずっと中学校1年生の少人数学級が必要だと……。9月に県知事が少人数教育ではなくて、中学校1年生の少人数学級を言われたんですけれども、ただやはり加配の問題とか……。今まで取り組んでこられたのが選択制ではありますけれども、中学校1年生の段階で少人数学級も選択できるという方向性を出されたんですが、来年の3月までのスケジュール的なものがわかれば教えていただきたいんですけれども……。 28 長谷川教職員課長 来年度から、中学校1年生において35人学級を選択できる仕組みを導入するということにしておりまして、去る11月7日に市町村教育長会議を開催いたしまして、この仕組みについて御説明したところでございます。  現在、各市町村教育委員会において、来年度対象となる見込みの中学校と35人学級を選択するか否かを協議していただいているところでありまして、今後、来年1月上旬までに各市町村教育委員会の方針を決め、報告していただくことにしております。  県としましては、その間も学校が判断するに当たっての教員配置等の課題につきまして、丁寧に対応してまいりたいと考えております。  なお、市町村教育委員会のほうでは、どの学校で35人学級を導入するかが決定しますのは、中学校1年生の生徒数がほぼ確定する3月下旬になると考えております。 29 柴田(陽)委員 一応選択制ということにはなっているのですが、私がいただいた資料によると、基本的に40人学級を編制した場合でも、35人学級と同じような教員の配置をされるという話を聞いております。これは例えば国の加配教員のことを示しておられるわけですか。 30 長谷川教職員課長 はい、国の加配教員の配置数を考えております。 31 柴田(陽)委員 じゃ、今の質問はそれでいいんですけれども、9月の代表質問で、今年度の中1学級支援事業について、35人学級選択制を導入する来年も、この事業を引き続き続けていくのかということで質問しているんですね。そのときの答弁は、続けるようにしたいというような答弁をいただいているんですけれども、この事業のお金というのは、特別枠の20億から出ているはずだと思いますけれども、これも引き続き来年度も考えておられるのか、もう一回確認の意味で……。 32 長谷川教職員課長 中1学級支援講師については、中学校1年生においていじめ、不登校が急増するということや教科担任制の移行など、学習環境が大きく変化するため、よりきめ細かな生活指導や学習指導を行うという目的で、今年度新たに32校に配置したところでありまして、配置されました学校からはおおむね高い評価をいただいております。  県教育委員会としましても、大いに成果が上がっているものというふうに考えておりまして、来年度も引き続き中1学級支援講師を配置したいと考えております。  また、これに加えて、今回35人学級選択制を導入するわけですが、これについては各学校において、中学校1年生がさらに学習環境の変化に対応し、学校生活になじむようにするために導入したいと考えておりまして、これについてはあくまでも学校の選択によるものであるというふうに考えております。  それから、中1学級支援講師の予算の関係ですが、今年度と同様、国の外部人材活用事業を活用していきたいと考えております。 33 柴田(陽)委員 ありがとうございました。 34 稗苗委員 通告してありますので、3点ですが、時間が12時でありますので、順序をちょっと変えます。  近ごろ大体の人が携帯電話を持っておりますが、運転中とか、あるいは会議中とかはマナーモードにしなさいとか、さまざまなことがあります。携帯電話は一方的にかかってくるわけでして、ただいまも誘惑に負けてちょっと部屋を出たわけでありまして、申しわけありません。運転中に携帯電話がかかったときに、その誘惑をしっかりと断ち切ってどこか待避所に行って電話をかけるとか、あるいは所定の場所までしっかりと行って、運転中にはその電話には出ないと、こういうことを規則や取り締まりとかという点では、みんな理解しております。しかし、私もこの議会に来る道中、極めてたくさんのすれ違うドライバーの人が運転をしながら通話をしておるんです。  きょうの交通事故の報告などにも、こういった通話中、運よく警察に見つかった場合──私は運よくだと思っているんですね。見つかって、大きな事故にならないと。これが見つからないことによって、不測の事態が起きていることもいっぱいあると思うんです。  これは、シートベルトなども同じことでして、委員会の委員皆さんなども、たくさんの方々とさまざまな議会報告だとか、あるいは座談会だとかを通して触れ合う機会が多いわけなんですね。御出席の県庁の職員も一緒だと思うんですが。シートベルトをせずになぜ車が動くかというと、僕はこういうふうに思うんです。シートベルトをかけずに、イグニッションのスイッチを入れてエンジンをかけると、最近のいい車はシートベルトをしていませんよとか音声が出て、あるいはシートベルトをしなかったら全然アクセルを踏んでも車は動かないんだろうけれども、そうでない車はやはりシートベルトをしなくても勝手に動きますし、音声も出てくれないということなのであります。  今言いましたように、携帯電話とかシートベルト……。ましてや道路交通法で後部座席でもシートベルトをつけましょうということであります。規則というのはそこなんですね。例えば、自転車の場合にヘルメットをかぶりなさいと。特に中学生などは自転車に乗るときに、新入生のときはしっかりヘルメットをかぶって、あごひもをかけて行くんだが、1カ月もたないのです。なぜかというと、2年生、3年生は学校の校門を出るとき、頭にヘルメットを乗せておるけれども、出たらすぐに前のかごへヘルメットを入れてしまうと。そして1年生も、髪型が崩れるとか格好悪いとかといって、1学期が終わらない先にヘルメットの着用率が下がるんですね。  子どももそうですが、これは実は大人も約束を……。シートベルトをかけていない、あるいは車に乗ったまま携帯電話をかけている。こういうことを、家族の中でもやはりしっかりと教えたり、家族同士の話し合いの中で、「お父さん、ちゃんとシートベルトをしていますか」とか、「お父さん、車に乗っているときに電話をかけてないでしょうね」というような会話がやはり行われなければならないのと、もう一つは、毎日、警察官全員が道路に出て取り締まっても、これはもう追いつかない。やはりマナーをアップしていかないと、こういうものは直らないわけであります。  近年、携帯電話あるいはシートベルトの非着用によっていろんな事故が起きたりしておりますが、シートベルト非着用あるいはまた運転中の携帯電話使用による不幸な結果ですが、事件検挙数等々の数字についてお尋ねしたいと思います。 35 川辺交通部長 お答えいたします。  携帯電話の使用あるいはシートベルト非着用による事故の実態、取り締まり状況でございますが、まず、携帯電話でございますが、自動車を運転しながら携帯電話を使用しますと、今、委員指摘のとおり、電話の相手との会話に気を奪われたり、あるいは画面をわき見するということになりますので、重大な事故につながりかねない非常に危険な行為であると思っております。昨年の12月になりますが、携帯電話を見ていたドライバーが自転車をひいて、道路横断中の歩行者をはねて死亡させるという事故も発生しております。ことしは幸いこういった死亡事故は発生しておりませんが、携帯電話の使用が原因となる事故は11月末現在で15件発生しております。  こういうことで、ことしは携帯電話使用違反といいますか、この取り締まりを強化しております。この結果、11月末現在で、昨年同期に比べまして24.7%上回る8,238件の違反を検挙しております。  次に、シートベルトについてでございますが、これは委員指摘のとおり、ことしの6月1日から全座席でシートベルトの着用が義務づけられたわけですが、これはなぜかといいますと、一たん事故が発生した場合に、例えばシートベルトをしておればフロントガラスに体がぶち当たったり、あるいは車外へ放出されるのを防ぐと。万が一けがをした場合でも、けがが軽減されるという効果があることから、全座席についての着用が義務化されたわけであります。  ちなみに、ことし発生した四輪乗車中の交通事故死者が20人いらっしゃるわけなんですが、このうちの11人の方がシートベルト非着用でございました。なお、この非着用11人のうち約8割、9名の方が、仮にシートベルトをしておれば命は落とすことはなかったのではないかというふうに見ております。  こうしたこともございまして、ことしはシートベルトの取り締まりにも力を入れておりまして、11月末現在で昨年に比べて19.1%上回る3万4,336件を検挙しております。  このような取り締まり強化の結果もあるかと思いますが、ことしの10月に全国調査でシートベルトの着用調査がございました。これを見ますと、本県の一般道における運転席の着用率が94.9%、それから助手席の着用率が90.8%ということで、いずれも昨年よりも着用率は向上しているという結果が出ております。  以上が、事故の状況と取り締まりの状況でございます。 36 稗苗委員 よくわかりました。年末に向けて、一層こういう規則を守ることで、みずからの命ももちろんですけれども、交通弱者と言われる人たちのためにも、ルールを守っていくように、お互いに啓蒙活動を進めてまいりたいと思います。  それから、もう一つは飲酒運転のことでありますが、先ほど報告にもありましたけれども、この12月はわけても酒を飲む機会が非常に多いわけであります。そういったところで、どうすれば飲酒運転を減らすことができるか。しかも、どうも屋台や酒の好きな人の話を聞いておると、酒気帯びで捕まって罰金を払ってきたんだというようなことを、いわば勲章のように話をされているのも耳にするんですね。これは冗談じゃなくて本気で、捕まって、罰金を払ってきたと。こういう感覚のドライバーが、やはりまだまだおいでるんですね。  その酒気帯びが今度は本当の飲酒になり、あるいは泥酔になっても、昼からずっと酒を飲んでおったけれども、2時間ほどたったから車に乗って帰ってきたというような話を耳にします。自分もハンドルを握る人間であります。これから忘年会とか新年会とか、やたら酒を飲む機会が多いわけですけれども、今、このシートベルトや携帯電話での検挙数を聞いても、本当は富山県人というのは勤勉で、ルールを守る、そういう県民として映っているのに、実はルールを守らないのが全国平均を上回っている。しかも、これはたまたま摘発を受けた一握りの数字であって、実態はもっとたくさんのルールを守らないことがあるように推測されるわけです。  11日から年末の交通安全運動が始まりますけれども、これは県警に答えていただくのは私は申しわけないと思うんです。こういう問題には、県民総ぐるみで取り組まないと。さっき言いましたように、県警の一斉取り締まりの日だけ何とか逃れれば、例えば12月12日を過ぎれば、次の飲酒運転の取り締まりはいつで、シートベルトの取り締まりはいつだというようなことでは全くいかんわけです。こんなことを発言する僕の発言だって本当はいかんわけですが。毎日守らなければいかんわけだけれども、守っておればこんな検挙数が出てくるわけがない。そうすると、啓蒙だとか、こういう活動をもう一歩踏み込んで県民の理解を得るような活動にしていかないと、検挙数は減少していかないように思うんですね。極めて残念な結果も出ておるんですが、この酒気帯びだとか飲酒運転の検挙の状況と、今後の対応についてお尋ねをしたいと思います。 37 川辺交通部長 酒酔いあるいは酒気帯び運転の取り締まり状況、それから今後の撲滅対策などについてお答えいたします。  飲酒運転は、死亡重大事故に直結する悪質、危険な違反でありまして、ことしの11月までに検挙したひき逃げ事件の約20%が酒を飲んでいたからというようなことになっております。  また、11月末現在の飲酒運転による交通事故、これは死亡事故は1件で、昨年に比べて3件ほど減っております。また、人身事故は44件発生しております。  それから、取り締まり状況につきましては、11月末現在で酒酔い運転は3件検挙しております。それから酒気帯び運転は411件検挙しております。  なお、取り締まりの中身を見てみますと、特徴として、年代別では20代、30代の若い人たちが全体の約半分くらいを占めております。男女別で見ると、やはり男が多くて84.3%を占めております。飲んだ先を聞きますと、居酒屋、スナック、こういったところが半数近くの44%。それから、飲んだ動機はただ飲みたかったと、こういった特徴が見られます。  いずれにしましても、飲酒運転は、昨年9月に改正道路交通法が施行されまして、罰則も強化になっております。さらに、飲酒運転をした人に酒を提供したりする酒類提供、それから車両を提供すると、それから、そういった酒を飲んだ人に一緒に乗せてくれというふうに依頼あるいは要求した、これは周辺3罪ということで、新たにこういった処罰にもなっております。警察のほうでは、この施行後、現在までの間に同乗罪、これが5件、それから車両提供罪、これを1件検挙しております。  今後の対策ということでございますが、飲酒運転の根絶を図るためには、運転者の自覚はもとより、飲酒運転をさせない環境づくりというか、社会づくりが非常に大切であると考えております。酒を提供する人、あるいは一緒に飲む人、それから家庭あるいは地域における啓蒙啓発活動が大変重要であると思っております。  警察としましては、飲酒運転の取り締まりはもちろんでございますが、交通安全教育の場におきまして飲酒運転の危険性が実感できるような講習会の開催、あるいは先ほども申しましたけれども、飲食店や交通安全協会などと協力して、ハンドルキーパー運動を展開しておりますが、こういった運動がさらに広がるように、あるいは各警察署管内に飲酒運転根絶モデル地区を設定して、飲食店の方々が自主的に、飲みに来るお客さんに対して、飲んでも運転しないように、こういった呼びかけをしていただくというような運動も展開しております。  これからの年末を控え、忘年会等で飲酒の機会もふえますことから、この11日から始まります年末の交通安全県民運動を中心に飲酒運転の根絶、撲滅に向けた取り組みを強化していくこととしております。  以上でございます。 38 稗苗委員 ありがとうございます。  問題は、飲食店へ行くと、この店は飲酒運転をさせない店とか、ステッカーとかいっぱい張ってある。それから口では、きょうはハンドルキーパーがちゃんと決まっておるということで、お店の人はいいがになっておるもんだと思っているんですね。さっき学校のいじめのところで横山委員から、本当に来てもらいたい保護者が来ないという話があったのと一緒で、ルールをしっかり守っている店はちゃんと守っているんだけれども、そうでない店のところでやっぱり事案が起きる。酒を飲んで、私は代行を呼んだと言うと、お店の人はそれを信用して、会計が終わったら、ドアの外へは出ないんです。本当に代行、あるいはタクシーを呼んだかどうか、もう一歩道路まで出てみれば、そこで大事なブレーキをかけることが可能なんですね。  やはり、このような県民運動を起こしていかないと……。お店は、酒を提供したので幇助罪だと言われると困るから、きちっとルールを守ると言って、客がうちへ電話をかけて迎えを呼んでおられたと言っているけれども……。実はそこから先が、ドアから外が見えなくなって、悲しい事案が起きている。  だから、取り締まりや啓蒙のところでは、もう半歩進めて、ハンドルキーパーはどなたですかと、こう言って、かぎを預けるところまできちっと見て、ちゃんと間違いなくしてくださいよというようなところまで踏み込まないと。ルールは頭ではわかっているけれども、体が勝手に車に乗ってしまうというような事案がたくさん起きているんですね。そういう交通安全運動を県民に呼びかけながら、従来からもう一歩踏み込んだ運動にしていこうではありませんか。どうですか。 39 川辺交通部長 今、委員指摘のとおり、ハンドルキーパー推進モデル店というのもございまして、これは飲み屋さんあたりで、各警察署管内にそういった推進モデル店がございます。そういったところでは、今、委員指摘のとおり、キーを預かったり、あるいはハンドルキーパーになっている方にお酒以外の飲み物をサービスしたり、こういった取り組みもやられておるところがございます。  言うのは簡単で、言うことと実行することはやはり別の次元でございますので、警察といたしましては、こうした宣言したことが実行できるように、講習会の内容だとか広報啓発活動をさらに工夫を加えて、本当に実行できるような交通安全教育等に努めていきたいと考えております。 40 稗苗委員 ありがとうございました。  もう1点ですが、振り込め詐欺が、相変わらず多く発生しております。10月などは東京で1万人を超える警察官をATMに張りつけて対応したけれども、そのすき間を縫って、振り込め詐欺の被害が実際に起きているというふうに報じておるわけです。また、最近はテレビやマスコミも被害に遭わないようにということで、いろんな報道をしておりますけれども、相手のほうが数段上といいますか、かなり手の込んだ、宅配便方式とか、さまざまな新しい手で、いわゆる詐欺事案が減っていないと。  これは、大都市ばかりかと思っておりますと、やはり本県でも1億円を超える大きな金額の被害が出ていると報じられているわけであります。たんす預金といいますか手元にしっかりとしたお金を案外持っていらっしゃるんですね。したがって、簡単に相手の携帯電話に応じて、金融機関のATMで、もたもたしながら金をおろして、もたもたと振り込んでおれば、行員などはその姿を見て、これはおかしいなと気づくんだけれども、そうでなくて、たんす預金から現金を持ってきて、そして速やかに振り込んでしまうと、幾ら行員が気づいてもプライバシーの問題などがあって、なかなか声かけをすることができない。あるいは、無人のATMでは、発見できないということだろうと思うんです。したがって、富山県人が一人も詐欺に引っかかるなといいましても、これはやはり引っかかる側にも心のすき間があったり、油断もあるのでしょうが……。12月に入って、建設業を含めて、非常に景気が悪いと、そういう中で振り込め詐欺を仕掛ける側のほうは、ますますあの手この手で誘惑をしてくるのではないかと思われるわけですが、本年中の本県における振り込め詐欺の被害の実態と、警察としてどのように今後、未然防止に向けての対応を考えておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。 41 辰尾刑事部長 今ほど委員から御指摘がありました点につきまして御答弁します。  まず、振り込め詐欺について若干説明します。4つの形態があります。1つ目は、電話を利用しまして示談金等を名目に現金をだまし取る。例えば息子になりすますということで、これはいわゆる通称オレオレ詐欺というものです。それから2つ目は、架空の事実を口実にしまして料金を要求し、現金をだまし取る。架空なんですけれども、有料サイトを使っていたというようなことで、そういう架空請求詐欺。それから3つ目には、初めから融資実行しないわけですけれども、困っている方を対象にしまして、融資をしてやるから、その保証金が必要だというようなことで、そういう保証金名目で現金をだまし取っております融資保証金詐欺。それから4つ目は、税金等の還付をしてやるよと、そういう手続を装いまして、いわゆる口座間送金で、いつのまにか犯人側の口座に振りかえしているというのが還付金等詐欺。この4つを総称しまして、振り込め詐欺と言っております。  県内におきまして、この振り込め詐欺の認知件数は11月末現在で145件と、前年同期に比べますと5件減少しております。被害総額では、同じく前年対比では約3,000万円減少しておりますが、被害総額は1億5,100万円の多額に達しておりまして、極めて深刻な状況であります。  全国的には、先ほど説明しました4つのパターンのうち、オレオレ詐欺と還付金等詐欺が増加傾向にあります。この2形態で、全国的には全体の61%を占めております。ところが、本県では逆にこの形態が減少傾向を示し、ほかの架空請求詐欺、それと融資保証金詐欺が増加傾向にあるというのが特徴であります。  本県における被害者の年齢につきましては、オレオレ詐欺あるいは還付金等詐欺では高齢者が非常に多い。オレオレ詐欺では18件中12件、還付金等詐欺では10件中8件が60代以上の高齢者であるのに対しまして、架空請求詐欺、それと融資保証金詐欺では各年代に被害者がおりまして、高齢者だけではございません。  いずれにいたしましても、安全な社会を守るという観点から、警察といたしましては徹底した取り組みを行っていかなければならない極めて重要な課題であると認識しております。  この振り込め詐欺の発生実態を見ますと、1つ目には被害が広域に及んでおり、犯行の拠点も首都圏に集中している。それから2つ目には、使用される預貯金口座や携帯電話は架空名義で本人以外のものが多い。それから、3つ目には被害金がエクスパックと言われる定形の小包郵便により郵送されているというようなこと等の特徴があります。  また、送金手段につきましてもATMの利用が75件と最も多く、次にエクスパック利用が45件、これが前年から比べますと非常に増加しております。あと、窓口利用が21件等であり、とりわけエクスパック利用が昨年の10件に対し急増しております。  なお、犯人側から被害者に対する連絡手段につきましては、主なものとして電話によるものが54件、メールによるものが36件、はがきや封書によるものが31件であり、電話によるものが多数を占めている状況にあります。  これまでの取り組み状況につきましては、本年7月7日に警察本部に私を対策室長とする振り込め詐欺対策室を設置し、検挙、取り締まりを行う捜査部門と、被害を未然に防止する予防部門が一体となって警察の総合力を発揮できる体制を構築し、組織を挙げ、犯罪対策を推進しているところであります。  また、全国におきまして、10月を振り込め詐欺撲滅のための取り締まり活動及び予防活動の強化推進期間として取り組んだ結果、発生件数、被害総額とも大幅に減少するとともに、当県におきましても総力を挙げて取り組んだ結果、発生件数につきましては、9月末までの間の毎月平均13件であったものが9件ということで、平均から見ますと4件くらい減少している。被害金額につきましても、毎月平均1,450万円であったものを、10月の月間は630万円にまで減少させることができました。  この期間中、9件の被害者全員に対しましてアンケート実施しましたところ、1つ目には振り込め詐欺が発生しているということは全員承知しております。そういうことは、もう知っております。それから2つ目には、自分に限っては被害に遭わないと他人事にとらえている。それと、3つ目には、9件の方は、お金を送金することをだれにも相談していない等が明らかになっております。  取り締まりにつきましては、犯行に使用される携帯電話あるいは預貯金口座などを提供する、いわゆる道具屋と言われているものですけれども、こういう犯罪はもとより、振り込め詐欺本犯に関する捜査も積極的に推進しておりまして、これまで携帯電話機詐欺事件を2事件、5名、通帳詐欺事件を9事件、5名検挙し、架空のもうけ話で50万円をだまし取りました、これは振り込め詐欺本犯ですけれども、北海道在住の男を検挙しております。  今後の取り組みといたしましては、制服警察官によるATM対策の徹底や金融機関窓口における金融機関職員等による声かけの励行を継続して働きかけますとともに、引き続き金融機関との連携を図ることとしております。  また、来春実施予定の定額給付金事業に伴い発生が懸念されます還付金等詐欺に備え、市町村と早期に連携体制を構築するとともに、増加傾向にあります架空請求詐欺を初め、振り込め詐欺発生抑止のため、県政番組あるいはケーブルテレビ等を活用した幅広い広報啓発活動を実施し、官民一体となった振り込め詐欺撲滅のための活動を強力に進めてまいりたいと思っております。 42 稗苗委員 どうもありがとうございました。  きょうは大変忙しい中、公安委員長も出席しておられます。ちょうど1カ月前、公安委員長のふるさとに公民館が落成したんですが、忙しい中から御出席されて、ちょっと一言いいあいさつをしていかれました。あいさつというよりは、公民館に額を揮毫していかれたのですね。その額には、豊楽という文字が書いてありました。お許しいただいて、後ほどちょっとコメントをお願いしたいと思うのは、きょう、私は、オレオレ詐欺、それから飲酒運転、あるいは酒気帯び運転、あるいはシートベルトを着用していない、携帯電話の……。まさに今、辰尾刑事部長さんのほうから答弁いただいて、警察力としてはもう目いっぱい頑張っているんだけれども、悲しいかな、県民の優しさとか、人を信頼するというようなものが、逆に相手に利用されているといいますか……。アンケートではオレオレ詐欺はこういう手順だということはみんな知っていると、だけど自分は引っかからないと思っていたという、実はここにメカニズムがあるような気がするんですが、インターネットの会社の経営者でもある公安委員長のほうから一言コメントをいただければ、引っかからないようにならないかなと思っているので、どうぞ御答弁いただきたいと思います。 43 中尾公安委員長 御指名をいただきまして、ありがとうございました。  先週、全国の公安委員長の会議に行ってまいりまして、やはりテーマはこればかりでございました。びっくりしたんですけれども、振り込みは間違っているから行員がみんなでやめさせようとして、東京の息子さんを電話口に呼び出して、もう一遍電話をして、「お母さん、間違っている、だまされているんだ」と。こういうふうに言いましたら、お母さんが、またそううそをつくと、もううそをつかんでいいと、ちゃんと振り込むから、これからもう二度とするなと、どれだけ言ってもきかなかったという、そういう事例が次から次へと紹介されました。これは行員さんから、みんなで周りで幾らとめても、何かもっと根本的なところで手を打たなければならないんじゃないかという感じがいたしました。  私は、公安委員長をやりましてこの方、インターネットと振り込め詐欺の話ばかりで、何か非常に身の細る思いをしております。有害情報の法律が出まして、私も関与しましたが、既にもう半年もたたないうちに、やはりもっと業者に厳しくすべきであるという意見が業界側から出てきております。近いうちにきっと見直しがされるのではないかと思っておりますが、突然でございますので、こんなところでひとつお許しをいただきたいと思います。どうもありがとうございました。 44 渡辺委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、質疑質問を終わります。  2 陳情の審査 45 渡辺委員長 次に、陳情の審査に入りますが、今回は付託されておりませんので、御了承を願います。  以上で付議事項についての審査を終わります。  この際、ほかに何か御意見等はありませんか。──ないようであります。  では、最後に、本日午後の県内行政視察ですが、お手元に配付のとおり実施いたしますので、午後1時半に議事堂前にお集まりください。  それでは、これをもって委員会を閉会いたします。  御苦労さまでした。 Copyright © Toyama Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...